スティービー・ワンダーのスピーチ

障害者の権利向上に取り組む活動を展開

日本でも人気のアメリカ人歌手のスティービー・ワンダーは2009年より国連の平和大使に任命されています。
活動の重点分野として掲げているのは障害者の権利向上についてで、自分自身が生後間もなくに視力を失いつつも世界的な歌手となることができた経験をもとにしています。

スティービー・ワンダーは視力を失いながらも9歳までにハーモニカやピアノを習得しており、そのセンスと努力によってアメリカの音楽賞であるグラミー賞を20回以上も受賞しました。

音楽活動のかたわらで、黒人というマイノリティの立場から人種差別反対運動や障害者支援の運動にも活発に取り組んできており、国連では11人めの平和大使として任命されたことにより、その活動をより積極的に行っています。

そんなスティービー・ワンダーは過去に何度も大きな舞台でスピーチを経験しているのですが、ここ最近大きな話題となったものに2016年9月16日のものがあります。

国連では9月21日を「国際平和デー(International Day of Peace)」として定めており、それを前にした式典でのことでした。

スピーチのテーマとなったのは「家族を愛する」ということと、「障害者だからできることを大切にする」ということです。

神は目で見るよりももっと特別なことをするように言っている

スティービー・ワンダーが平和大使に就任してから行った演説でもう一つ有名なのが2016年7月18日に行われた「ネルソン・マンデラ・デイ」でのものです。

ネルソン・マンデラはアメリカで民主主義や人権を訴えた人物です。
その功績をたたえて行われた式典で、スティービー・ワンダーはその行動を「高いレベルの勇気、尊厳、優雅さ」によって可能であったと述べています。

そうした人間としての振る舞いは今も多くの人の見本となっており、必要とされていることを紹介します。
そして平和と理解を広げるために、一人ひとりが怖がらずに橋になるようにと呼びかけます。

スピーチの最後には、最近に描き下ろしたという人間性の愛をうたった歌をアカペラで披露しました。

話を最初の国連平和デーでのスピーチに戻すと、そこで最も大きな主題として取り上げたのが「目の見えない自分にしかできないこと」です。

子供の頃のスティービー・ワンダーは視力がないが上にいくつものトラブルを起こし、母親はそのことを嘆いて多くの医師を頼りました。

しかしそこで泣く母を慰めるために「神様は目で見るのではなくもっと特別なことをしてほしがっている」と説得をしたのだといいます。

その後母親はスティービー・ワンダーの目の代わりとなることを受け入れ、音楽の才能を伸ばすことができるようになったのだと説明しました。